未来を見据えた太陽光発電の利点と課題

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国の動き

国は太陽光を進めています。

省エネ義務化が5年遅れでようやく施行されるのですが、法案自体は2013年に出来上がっていて、2025年からスタートします。

12年後のスタートもおかしな話ですが、2030年にはレベルを上げて行くそうです。

そもそもこの省エネ義務化は、世界レベルでCO2(二酸化炭素)削減問題があり、日本では2030年までに2013年度比で26%削減するために、2015年のパリ協定(COP21)で採択された法案になります。

自動車業界、運輸業界と建設業界が大きな改革を求められています。

住宅の燃費を改善するためには、住宅性能(気密と断熱)を上げることは必須で、さらに自然エネルギーを使って電気を作ることによって正味電力量を減らすことが考えられます。

ある住宅で使う電気量と作る電気量を年間トータルしたときに0(ゼロ)のなる住宅をNet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)と呼びます。そう「ZEH」です。

国の最終目的はこの「ZEH住宅」を増やすことです。
もうすでに東京では新築住宅に太陽光発電の設置義務を予定していますね。

今後それに追随して他の道府県も設置義務を進めると思われます。

費用対効果

大きく考えれば、未来の子供達のために地球を守ろう!と考えられるでしょうし、身近な話で言えば電気代が高くなるから何とか押えたい、と思うでしょう。

まず、イニシャルコストで考えます。

日本で初めて太陽光発電が設置されたのは1993年になってからですが、当時の設置費用は現在の10倍程でした。
とんでもなく高額ですね。

その後、補助金制度が設けられ導入量が増えたのでコストが下がったところで2006年に一旦補助金制度が打ち切られます。

やがて生産効率と性能が飛躍的に伸びさらにコストが下がったことと、インターネットの普及も相まって、需要が高まりそうなところへ再び補助金も復活したので、一気に設置が増えました。

2009年から施行された余剰電力買取制度の買取り価格が1kWhあたり48円というのは今から思うとかなり高額ですね、2023年度は16円ですから。

発売当初からの設置費用と比べると今は1/10程度ですが、買取価格も考えて費用対効果を検討しなければいけません。

維持費用

どちらがお得かと気になるところですが、家族構成やお住いの地域によって電気使用量は様々なので、ある家庭のデータや地域平均値を見たところであなたの電気代は正確には分かりません。

とはいえ、おおまかですが単純に計算してみますと(設置費用価格)÷(耐用年数)=(年間割価格)VS(年間電気料金)でどちらが安いかで比べられます。

太陽光発電は電気料金に対して先行投資をするという意味ですね。
ここで耐用年数について設定を間違えると答えが大きく変わってしまいます。

太陽光発電は太陽電池モジュール(パネル)とパワーコンディショナーの2つの機器から成り立ちます。

どちらも保証はついていますが、長くても30年で機器の交換が必要になります。

その時に解体処分費と再設置費がかかります。
おそらく今以上の費用が必要になると思います。

さすがにその頃にはもっと安くなってるよと思いますか?
テレビや冷蔵庫、洗濯機は30年前に比べて安いですか?

太陽光発電は、家電製品と同じで性能は上がっていくと思いますが、耐久年数や価格は改善しないと思います(ただの持論ですけどね)。

なのでそのたびに先行投資をする資金を用意しておく必要があるということを念頭におかなければなりません。

メリット

お金では測れないメリットもあります。
災害時や停電の時に太陽が出ている時であれば電気が使えることです。

蓄電池を併設すれば夜間も使うことが出来て、いざと言う時の安心につながります。

今の時代、パソコンやスマホは情報を検索するなど日常生活に必需品ですし、冷蔵庫も必要ですから、これら使えることは大きいメリットになります。

他に家の設備として「V2H」を設置すれば、充電と放電が出来るので電気代をお得にしながら有事の際の安心になります。

デメリット

これから社会問題にもなるであろうと言われている(すでに問題視されているかも知れません)太陽光パネルの製造時の問題と交換時の問題があります。

太陽光パネルを製造する時にも実はCO2排出は否めないという事と、廃棄に関してはCO2排出量もありますが、鉛やカドミウムなどの重金属を使用していて、土壌や水源の環境汚染を引き起こす可能性もあり、リサイクル過程で有害物質を空気中に排出する可能性もあったりと、廃棄できずに放置され続けています。

住宅や工場の屋根に設置する分には良いと思いますが、光合成をしてCO2をO2に変えるはずの森を切り開いて、生態系を崩し、雨をろ過して川に流す山の機能を無くしてしまうのは、どうなのでしょうか。

日光が地表に当たって熱せられると、そこが熱だまりになって上昇します。

水蒸気を含んだ熱だまりは上昇しながらやがて空気中で冷やされて雲になり、露点温度より下がると雨になります。

昨今の異常とも思える大雨や台風、またそれによる土砂崩れはその影響は関係していないのでしょうか。
本当に未来の子供ためなのか、地球を守ることになるのかを真剣に考えなくてはならない時代になりました。

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この記事の執筆者

小浦義一 こうらよしいち

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名古屋市の建築会社 夢工房キッチンくらぶ代表 1971年生まれ。
大工にてキャリアをスタートし大手ハウスメーカー設計の住宅を数多く手掛ける。
図面に忠実に、そして技術的に無駄が無い。ことを心情とし建築家設計の難解な住宅の施工も担う。手掛けた案件が新建築に掲載された実績もあり。

会社設立後は全てのお客様の図面、線一本にも責任を持つことを掲げ、一棟一棟、熟練の職人とともに年間受注棟数を限定しながら、高断熱・高気密・高耐震、そして自然素材を主とした健康で安心して永く住み続けられる住みやすい住宅を提供している。

主な資格は、二級建築士、住宅断熱アドバイザー、住宅断熱施工技術者、第二種電気工事士 宅地建物取引士 など

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